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#143 トップランナーについて

2024.03.04

先日、水戸偕楽園で梅を観てまいりました。帰りに、今まで何度も訪ねた「水戸芸術館」(設計:磯崎新)と、道路を挟んで新しく出来た「水戸市民会館」(設計:伊東豊雄)を観てまいりました。

建築デザインには時代ごとにトップランナーが居て、また、それを決定づける作品があります。

丹下健三「国立代々木競技場 1964」

磯崎新「つくばセンタービル 1983」

伊東豊雄「仙台メディアテイク 2000」

隈研吾「国立競技場 2019」

概ね20年足らずでトップランナーが入れ替わっているのが分かります。

上掲写真は水戸市民会館のファサードで、反射ガラスに水戸芸術館のシンボルタワーが映り込んでいます。各時代のトップランナー同士の建築が一つになっているようにも見え、不思議な・・・ある意味「皮肉な」光景にも思えました。

トップランナーは誰が決める訳でもなく、その時代毎に最も多くの者を魅了する建築家で、少なくとも建築デザインに接していれば、確実に感じます。隈さんの次の作品に期待するのと同時に、さて隈さんの次は誰が来るのだろう・・・とか今から考えてしまいます。

「水戸市民会館」木造の巨大な吹き抜けですが、以前の伊東氏の作品であれば、もっと新たな形態や研ぎ澄まされた空間だった気がします。

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