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#112 自宅を建てようとお考えのあなたへvol.12 階段について②

2021.12.09

イッテコイ階段の壁には開口があり、多様なシーンが展開します

「#106 階段について」で、階段は「建築の見せ場」「空間のクライマックス」とお伝えしましたが、廊下が段々になっているだけの普通の「テッポウ階段」「イッテコイ階段」では「クライマックス」にはなりません。例えば上図はソファーの奥にイッテコイ階段があります。階段の壁に開口があり、階段を上り下りしながら、リビングやダイニングにいる家族の様子が分かります。1階・下段の開口・上段の開口・2階廊下の開口と場所毎に違ったシーンが現れます。

右側の階段に迂回して上るとオベリスクは二つの塔の左に、左にに迂回するとオベリスクは右に動きます

日本で一番有名な階段は「池田屋の大階段」かも知れませんが、海外ではやはり「スペイン階段」でしょうか。「ローマの休日」でアン王女がジェラートを食べたのでも有名ですね。

スペイン階段の奥の建物には二つの塔があり、その手前にオベリスク(尖った柱状の記念碑)があります。階段は途中まではほぼ真っ直ぐに進みますが、途中から左右に迂回しながら登ります。すると、オベリスクは2つの塔の間を左右に運動するように見えます。住宅の室内でこれと同じこと実現するのは難しいですが、どちらにしろ階段は空間が激しく変化する場所なので多様な演出の可能性があります。階段は上下を繋ぐ動線としてとらえるだけでなく、空間の装置としても考えてみて下さい。

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千葉・柏の住宅設計事務所 古里設計
(建築家 古里正)
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