#108 「安西水丸 展」を観て

2021.09.18

安西水丸氏が小学生のとき校内で賞をとった水泳大会のポスター

先日、世田谷文学館で「安西水丸 展」を観てきました。

安西氏は例えば「ウマヘタ」のイラストで私たちの日常を少し微笑ましい毎日に変えてくれたり、対照的に、パントーンを用いて洗練された透明感のある作品で私たちをうっとりとさせてくれました。展示されている多くの作品は改めてその当時を思い出されるほど、時代を括る力を感じさせます。

展示作品の中で特に印象に残ったのは、安西氏が小学生のとき校内で賞をとった水泳大会のポスターです。当然、小学生として優れた作品なのですが、それ以上に小学時代の作品を大切に保管していることに少し驚きました。

我が身を振り返ると、子どもの頃のこういった自分の作品は数年もすると色あせて感じてしまい、大切に保管しようとはとても思いませんでした。多くの方は私と同様だと思います。でも彼のように自身の子どもの頃の作品を持ち続けられる方は、きっと大人になっても子どもの頃の心を持ち続けているのだと思います。

展覧会場に記された「魅力のある絵というのはうまいだけではなくて、やはりそのひとにしか描けない絵なんじゃないでしょうか。だから、そういうものを描いていきたいなと思います。」という安西氏のコメントが印象的でした。子どもの頃からの継続した蓄積が他の人とは違う作品を生み出すのだなぁ~と感じ入った次第です。

左:安西氏独特の「ウマヘタ」イラスト/右:パントーンを用い透明感のある「日本文学」近代編の装丁(今回の展示は写真撮影可でした)

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