#081 自宅を建てようとお考えのあなたへ vol.2 居間って何をする部屋?
2020.05.01
住宅は、例えば寝室なら「寝る」、食堂なら「食べる」と言うように、各部屋は人の「行為」と直結しています。その行為にフィットした機能的な部屋こそが良いとされています。それでは居間(living room)と直結するのはどのような「行為」なのでしょうか?
直訳すると・・・「居間」:人がいる部屋、「living room」:生活する部屋・生きるための部屋・・・全くもって意味不明です。そこで「居間」を和英辞典で引くと「(米)living room」の次に「(英)sitting room」とありました。イギリスでは「暖炉を囲み、(椅子に座りながら)家族で語らう・くつろぐ」といったイメージだと思われます。下図のようにダイニングチェアーが床から40cmの高さなのに対して、居間のソファーは30cmです。前者が食事・家事など明快な行為(作業)なのに対し、後者はくつろぐ・TV・お茶といった曖昧な行為となり、椅子の座面が低くなった分だけリラックスできる・・・と言った具合です。でも、それはイギリスでの話・・・日本では更に「横になる」が加わります。もちろんソファーに横になる場合もありますが、カーペット敷きの床に横になることも多いですよね。
要するに、リビングルームとは「家族団欒」「くつろぐ」のための部屋であり、具体的な行為に直結しない!と言うのが答えです。そして、部屋が具体的な行為と直結しないのは住宅全体でも言い得ます。例えば「子供がダイニングテーブルで勉強する」「寝室でくつろぐ」等々です。重要なのは下図のように、各場所(部屋)での人の心持ち・状態と姿勢の関係であり、それらの関係性がフィットしているのが「良い住宅」である!!ということになります。
言葉にならない「想い」までも
「家」にする
千葉・柏の住宅設計事務所 古里設計
(建築家 古里正)
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