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君は「トマソン」を知っているか
2017.10.10
text & photo by T.Furusato

 ただ昇って降りるだけの階段です。


 本の写真をそのまま掲載できないので、イラストにしましたが、何か分かりますか? 四谷にあったことから「四谷階段」と呼ばれています。 ふつう階段は昇ったところに入口があって、そこから建物の入る訳ですが、これは昇ったところにドアがない。 窓があっても建物の中には入れない。 昇ったらただ降りるだけの階段です。 だから「純粋階段」とも呼ばれています。

 きっと昔はここに入口があって、その後の改修か何かで窓に変わったとき、それまでの階段を残したので、このような形になったものと思われます。 このように、時間の経緯で無用の長物となった存在感の強い遺構などを超芸術「トマソン」と呼びます。

 今となっては意味はないが、その昔は・・・などと想像することが楽しいのです。 トマソンを面白いと感じる者(私を含みます)にとっては、やはりトマソン好きな方とはすぐにお友達になれそうな気がしますネ。


 函館に残る路面電車の操車塔です。 現在の路面電車は線路の交差点で進路を自身で選択できますが、昔はできませんでした。 当時のスタッフはこの操車塔で各方面から来る路面電車を睨みながら、ポイント切替を行っていました。 今は使われていません。 街並の中で唐突に存在感を示していますが、遺構としては余りにも全う過ぎて、「トマソン」としてはバカバカしさが足りない気もします。





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