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日本の家(その2)
2017.09.20
text by T.Furusato

清家清 設計「斎藤助教授の家」1952の復元です。人の背丈と比べると、和室の鴨居がとても低いことに気付きます。


 latest news36「日本の家(その1)」で欧米と日本の住宅の違いを述べましたが、もう少し詳しくお伝えします。近代建築を最も代表する住宅としてル・コルビュジェ設計「サヴォア邸」1931、フランク・ロイド・ライト設計「カウフマン邸(落水荘)」1936、ミース・ファン・デル・ローエ設計「ファンズワース邸」1950の3つが挙げられるでしょう。それらは各建築家の建築理念または空間を最も明快に表した代表作ですが、どれもが郊外に建つ(ファンズワース邸を除けば)豪邸と言えます。

 それに対し近代建築としての日本の住宅は例えば「最小限住宅」のように極端に狭い住宅で、どれだけ豊かな住環境を実現出来るかがテーマでした。上掲写真は「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」展で会場に造られた清家清 設計「斎藤助教授の家」1952の復元(一部)ですが、これも「最小限住宅」に属します。狭小住宅でありながら、居間−縁側−テラス−庭と秩序立った空間の繋がり、障子や丸柱・ディテールに日本の伝統や空間の豊かさをも感じさせます。日本の近代建築は当時から欧米の近代建築を理解しつつも独自の路線を模索していた(または、そうせざるを得なかった)ように思えます。

 「斎藤助教授の家」を実際に体験して、気付いたことは和室の鴨居が極端に低いこと。その分、欄間を大きく取り、障子戸を閉めた状態でも欄間を開け放し、プライバシーを保ちつつも居住性や空間の繋がりを実現させようとしていることです。一つ学ばせて頂きました。  



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