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お墓について
2015.05.19
text & photo by T.Furusato

今春行われた「千葉県建築学生賞」で、最優秀賞受賞作品は墓地をテーマとしていましたが・・・


  本サイトlatest newsで何度かお伝えしている「千葉県建築学生賞」ですが、東日本大震災以降ひとつの傾向として、墓地をテーマとした作品が挙げられます。その多くは「人の死」「生きている者と死者との向き合い方」に対する学生の考えを形にしています。

 子供のころ農村に行って、田んぼの片隅にお墓があるのに驚いたり、また「怖くないのかなぁ〜」と感じた記憶があります。近代以前の社会は生命の継承・家の存続が何より大切で、毎日をご先祖様と共に暮らしていました。それに対し、近代都市は「死」というものを隠蔽しています。都市は人々の欲望、労働と消費がその中心に位置し、「死」はその周辺に追いやられ、あたかもそれが無いことのように扱われます。

 ところが、ここに来て都市の中心にビル型墓地が出現し始めています。少子化による家の存続の難しさや時代による人々の信仰心の変化が要因かも知れませんが、暮らしと墓地が隣接するという意味で、以前の農村のスタイルに回帰したと言えるかも知れません。「毎日をご先祖様と共に暮らす」、最近になってこの方が自然に思えてくるのも私の歳のせいでしょうか。


高層ビルに囲まれたこのビル型墓地が新宿駅から徒歩3分なのには驚きです。


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