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コンペ または コンクールについて
2010.07.19
text by T.Furusato

今春の千葉県建築学生賞2次審査風景。審査員が模型や図面を前にして作品毎に議論を交わします。学生たちがそれを見守ります。


 今春もまた 千葉県建築学生賞が開催されました。今回で22回を迎えた同賞は千葉県内5大学の建築系10学科から選ばれた卒業制作を一堂に集め、その内容を競い合いました。優秀な作品はJIAの全国コンクールに参加できます。同賞の運営に参加させて頂いて6・7年たちますが、大学生の4年間を賭けた戦いに立ち会い、私自身も学生と一緒になってワクワクしています。

 私がコンペに目覚めたのは学生のときです。学内コンペで、運良く第1席に選んで頂いたことが契機となりました。 それから十数年たって母校で非常勤講師を担当していたとき、学内オープンコンペに参加しました。そのコンペは学生・教職員・OBが同じ土俵で戦うものでしたが、あろう事か私は自分が担当する学生に負けてしまった・・・。

 コンペやコンクールで勝ち続けることは出来ません。負け続ければ自主的にその土俵を去ることになりますが、勝ったり負けたりするのがコンペでありコンクールです。私は幸運にも幾つかのコンペやコンクールで入賞をさせて頂き、実際に竣工した建物もありますが、実はその何倍も落選しています。負けたときはすぐに忘れることにしているので、幾つ負けたのか私自身も分かりません。

 コンペやコンクールはそれに費やす全てのエネルギーを考えたとき、割の合う作業ではありません。また、一人の勝者を決めるために多くの敗者を生むことはとても残酷に感じます。それでも、多くの者がコンペやコンクールに魅了されるのは、そこに「夢」を感じ取るかれでしょうか?そしてコンペやコンクールが継承されるのは、モノを創るときに、この「夢」が不可欠であるからだと私は思っています。


「階段の家」 首都圏だけでも100人を越える建築家の中から、クライアントにより選ばれた3人が計画案を提出し、私の案が採用されました。いわゆる2段階コンペで実現した住宅です。


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