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    学生の作品に接して
2006.04.26
text by T.Furusato


  事務所を立ち上げた翌年から今春までの8年間、私は母校の建築学科で「建築設計」の授業を担当しました。学生たちと膝をつき合わせて、設計課題に対する学生の素案を一緒に考える内容でした。器用な学生も、そうでない学生もいますが、結局私は同じ事を言うことになります「君は何がしたいのか?」。学生はたくさんのアイデアを持ち合わせますが、それらが一つの形としてなかなかまとまりません。つまり、学生の考えをまとめる手助けこそが私の仕事だと思っています。

 実はこの経験が私の本業にとても役立ちました。特に民間の仕事の場合、クライアントは多くの要望を持っていて、またその要望内容同士が矛盾していたりもして、まとまりません。そこでクライアントとの会話を通してクライアントにとって最も重要な内容を見つけ出すことになる訳ですが、この会話の中からコンセプトを探り当てる作業が学生の考えをまとめる手助けと近いものがあります。

 最終的に提出された学生の作品の中には、実務を行っている者には考えもつかない発想があります。特に卒業制作の場合は実際の建築作品を体験するときとはまた別な種類の高揚感があります。昨年度から「千葉県建築学生賞」の審査を担当することになりました。千葉県内の建築関係の団体が協力して行うイベントで、県内7大学11学科の中から優秀な卒業制作を集め、競い合う内容です。上の写真は今春行われた「千葉県建築学生賞」の中で私が最もワクワクした作品です。




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